社会保険労務士事務所を開設して5年目に入った。最初の顧客が決まるまで9ヵ月を要したが、その後は幸運にも良い顧客に恵まれ、人事コンサル業を中心に忙しく過ごしている。
ときおり、自営コンサル開業に関する相談を受けることがあるので、筆者より経験豊かな諸兄が多数いるのを承知で、備忘録的に思うところを纏めてみたい。
まずはその一。
1.顧客獲得方法について:
☑積極的な営業活動はしない(千三つと言われるDMや、インターネットでの宣伝などを含め)
理由は、自分が顧客の立場だったら(既に名声がある人以外の)ダイレクトメールを見て頼む気にはならないと思うからである。
☑事務所HPのupdate、社労士会HPへの掲載(HPを契機に声がかかることあり)
☑著書・寄稿など(読者の方からの直接のアプローチがあった)
☑知人、友人からの紹介(先輩コンサル、前職の仕事で関係があった方、同窓など)
☑顧問人材紹介会社からの紹介(個人では不可能な豊富な顧客ネットワークを保有)
※開業前、大学以来の友人で十数名の弁護士を抱える事務所を立て上げた者に集客のこつを聞いてみた・・・「積極的な営業はしたことがなく、最初は儲けにならない知人・友人の紹介仕事から始まり、徐々に口コミで顧客を拡げていった」。仕事ぶりというものは顧客に必ず伝わるものなので、彼の誠意と能力の結果だろうと思う。
2.サービス提供の心構え:
☑サービスは丁寧に、誠意を持って提供する(ときとして頼まれた以上のことも提案)
☑顧客に新たな付加価値を提供できるように、常に考える
☑顧客が何を期待しているのかを、歩きながらでも、飯を食いながらでも考える(結果としてオン・オフの切り替えが難しくなる)
☑表面的なご機嫌取りのために「忖度」はしない(∵顧客の発展には繋がらない)
※サラリーマン時代の友人で優秀な研究者だった者が、早期退職後に不動産会社を立ち上げて元気に活動している。地元のバンドでサックス演奏活動をしながら仕事と両立させている。オン・オフの切り替えのうまさの点で敬服している。
イラスト作成:(c)葉ヶ竹霧
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